青葉「もう!何の用?」

母「突然で申し訳ないんだけど
お父さんの会社。東京にある
ゼネコンの下請けに選ばれてね
昨日、そこの社長さんと飲んで
意気投合しちゃって、息子さんと
青葉をお見合いさせるって
言い出したのよ。」

青葉「は?え?何それ?」

母「今日の夕方
青葉の会社にそこの息子さんが
迎えに行くらしいからよろしくね!」

よろしくね!って...ついに。
強行手段に出てきたか。

青葉「待ってよ、私は...」

言葉を続ける前に思い出す。
あの日の百瀬さんの言葉を。

自分の家族を持った姿を
見せるのが最後の親孝行。

あの言葉がずっと忘れられなかった。

言わないけど、きっとお母さんも
お父さんもそう思ってる。

孫の顔が見たい。独り身の娘が心配。
...そう、思ってるのかな?