3次元の恋~オタクの恋物語~


根岸「大高くんにも
謝っておいて下さい。」

青葉「ごめんなさい。
大高には伝えられません。」

根岸「どうしてですか?」

青葉「根岸さんが謝った方がいいです。
大丈夫ですよ。大高はいい奴だから。
根岸さんの事、許してくれます。
ううん、多分。感謝してます。」

根岸「感謝ですか?」

青葉「苦しかったと思うから。
アイドルが好きって言えなくて
でも、言うタイミングを失って...
自分では言えなくなってしまったから
根岸さんが皆に伝えてくれて
良かったと思ってると思います。」

大高の気持ちは分からないけど。
感謝よりも恨みの方が
勝ってしまうような気もするけど。
目の前で頭を下げる彼女の事を
これ以上責める事は出来なかった。

彼女は誠実な人だ。

きっと、私達のようなオタクを
快く受け入れてくれる人だと思った。