3次元の恋~オタクの恋物語~


ーガチャ

青葉「トイレの中ですみません。
私、営業部の柿谷 青葉です。」

根岸「ああ、どうも。」

青葉「今、マーケティング部と共同で
20代の働く女性にアンケートを
取ってるんですけど
協力して頂けますか?」

根岸「ああ、まあ。
私たちでいいのなら。」

私は意外と嘘の才能が
あるのかもしれない。

青葉「では、質問します。
あなたの好きなものは何ですか?」

根岸「好きなもの...か。
ああ。ファッションとか。
私、オシャレするの好きだから
雑誌とかめっちゃ読み漁ってます。」

無邪気にそう答える彼女は
やっぱりとても可愛くて
彼女の事を騙している罪悪感に
押し潰されそうになったけど...
同情なんてしない。

天秤にかけるのなら間違いなく
彼女よりも大高の方が大切だから。