3次元の恋~オタクの恋物語~


私には学生時代にそんな人は居なかった。
褒められるような所がなかったのかもしれない。
でも、味方も敵もいなかった。

青葉「今でも会ってるんですか?
その人とは。」

依知「いや。会えないんだ、もう。」

青葉「どうしてですか?」

依知「7年前に死んだ。」

その様子からして、何となくだけど。
聞く前から予想はついてたけど。
言葉にされるとショックだった。

依知「高校卒業してから
地元では割と有名な会社に
就職して、頑張ってた。
年に1.2回は会って話したりもして。
いつも楽しそうに笑って
やっぱり俺の事を褒めてくれて
その日も夜中まで飲んで
また会おうって約束して分かれた。
その後、踏み切りに飛び込んだそうだ。
後で聞いた話によると会社の人間関係が
上手くいってなかったらしい。
それを苦に自殺したんだろうって。」