遥希「今日は俺の失恋記念。
最後まで付き合えよ。」

青葉「もちろん。」

大高の缶ビールと
私の缶ビールは鈍い音を立てながら
合わさった。

遥希「俺たちって何なんだろうな。」

青葉「え?」

遥希「慰めて、慰められてさ…。
…本当、何やってんだよ…。」

青葉「…うん、そうだね。」

でもね、大高。私は確かに思ったよ。
あの会場に大高がいてくれて良かった。
大高と一緒にイベントに
参加出来て良かったって。

大高がビールを1口飲む。
私も続けてビールを1口飲む。
グビっとなる喉の音。

言葉に出来ない。口下手な
私たちの音はきっと、こんな音で十分だ。