遥希「だから、長々と俺に
説教してくれてる訳だ。
私の恋は上手くいきました!
だから、あなたも頑張って!って。」

青葉「そんなんじゃない!
私は大高を…」

遥希「分かってるよ。
でも、今日くらい。
皮肉言わせてくれよ。
これでも、俺、傷付いてるから。」

青葉「…ごめん。」

大高はテレビの電源を切ると
プルトップを開ける事すらしなかった
温くなったビールを冷蔵庫に入れ
冷えたビールを取り出す。

遥希「柿谷も飲むか?」

青葉「…ああ、うん。」

両手にビールを持ち
片方を私に渡すと
ソファの前の床に座り
開けたばかりの
缶ビールを後ろ手に突き出した。