3次元の恋~オタクの恋物語~


青葉「…待って、大高…」

私の呼び止めも虚しく大高は
その場を後にした。

その数分後。
百瀬さんが風祭 ユリヤの
楽屋から出て来た。

依知「悪いな、大高……
あれ、大高は?」

青葉「…帰りました。
中の声。丸聞こえでした。」

依知「…悪い。連れ戻してくるわ。
ユリヤも会うって言ってるからさ。」

青葉「遅いです。もう。」

依知「…そう、だよな…」

青葉「でも、大丈夫です。
大高は、百瀬さんの気持ち。
ちゃんと、分かってますから。」

依知「そっか。」

沈黙が流れる。
この空気には耐えられない。