家に帰った私は我が社が誇る
高性能ヘッドホンをつけ
テレビの電源を入れる。

私が勤めるakizuki電機は
国内の電機メーカーとしては
3本の指に入る程の大企業だ。

そんなメーカーが自信を持って
売り出したこの高性能ヘッドホンを
買わない訳がない。

何故かって?
それは、もちろんこのためだ。

ゲーム機の電源を入れ
画面に映し出されるイケメンに
顔を綻ばせる。

乙ゲーとの出会いは20歳だった。
成人式のお祝いに当時発売したての
ゲーム機を父がプレゼントしてくれた事が
キッカケだった。

せっかく新しいゲーム機を
プレゼントして貰ったのだから
新しいソフトも欲しくなり
そこで出会ったのが乙ゲーだった。