あぁ、柊は家に居ても1人ぼっちで、甘えたい時にも甘える事を知らず、育ったんだって。

彼女に甘える姿が凄く小さく思ったの。

たった一度の過ちでデキた柊を可愛がることをしなかったんだって。

それをいい大学出て、返せって言うのも間違いだなって。」

「お前、何を言うんだ。」

「まず、進路は、柊の話を聞いて決めましょうよ」

「お袋」

自分の考えを言えと言う。

「俺は、葉月の傍に居たい。2年も離れ離れになりたくない。

だから、就職して養える力を身に着けたいんだ。

あの家族に恨まれてると思って来たのに、温かく迎えてくれたんだ。」