キッチンに行くと『葉月ちゃん、本当にありがとう』って・・・。

「お母さん?」

「こちらには、私達には償わなきゃいけないのに。

何時も良くしていただいて。

そして、柊はご主人の仕事に興味を持って・・・

私の過去は消せないけど、本当にあの子を生んで良かったと思うんです」

「有沢さん。私ね、もう1人の娘、美月に会ったの。

その時に娘がね『柊君が幸せそうで嬉しい』って言ってくれたのよ。

だから、皆で前に進めばいいんじゃないかしら?

今回、私達は柊君の家族に助けてもらったもの・・・ねぇ葉月」

「うん」