フルール・マリエ



新郎が着替えたところで2人に並んでもらう。

お色直しの際も新郎は中のシャツを変えたりブートニアを新婦のドレスの色に合わせたりするだけ、というのが多いのだが、三原様もそうされるので、新郎のシャツを新婦に合わせて淡いイエローを着て頂いた。

「披露宴会場の広いお庭に出られた時には、グリーンととてもマッチすると思いますよ」

「王道ドレスですよね。絶対合うのはわかってるんだけどなぁ。あの薔薇のプリントがどうしても無視できない」

「俺はこっちの方が良くなってきた。やっぱり王道って安心できるじゃん」

「この前も、これ着た時はこっちの方が良いって言って、薔薇のドレス着たら、やっぱこっち、ってなってたじゃん」

「そうだっけ?でも、イエロー良いと思うよ」

新婦は新郎と並んだ状態で、映し出された自分を顰めっ面で見つめながら悩み続ける。

「薔薇もいいですか?」

頭に焼き付けたのか、パッ、と私を見て、忘れないうちに、とでも言うように促す前に自分から試着室に戻り始めた。