千紘と結婚することになったと、初めに話をしたのは母だったが、異常なまでの喜びようで、結婚自体よりも千紘が息子になる喜びを嬉々として語られた。
入籍した後に職場にも報告すると、その場は騒然となり、朝礼の後すぐに囲まれたがそう話もできないのは当たり前で、冴羽さんと牧さんとは後日飲み会に連れて行かれて、尋問を長い間受けることになった。
その後、千紘は本社へ異動になり、引っ越しやら結婚式の準備やらであっという間にこの日、結婚式当日を迎え、先程挙式と披露宴の半分を終えた。
「何、笑ってるの?」
ブライズルームにてお色直し用にヘアメイクを直していると、鏡の奥に映る着替えをすでに終えた千紘が首を傾げた。
「今日まで、慌ただしかったなぁって」
「大変だった?」
「うん。でも、楽しかった。今日が終わるのは少し寂しい」
ドレスを着て、私も準備ができると披露宴会場のドアの前に腕を組んで並んだ。
「こんなに幸せな気持ちになるんだね」
「この先も幸せな気持ちになれるよ。俺がそうするから」
「自信満々だなぁ」
「聖のことに関しては特にね」
お色直しで流すイントロのタイミングで扉が勢い良く開き、大きな拍手と歓声に加えて眩い光に包まれた。
私がお色直しに選んだカラードレスは千紘が似合うと言ってくれた青色の鮮やかなドレス。
お辞儀をして、千紘と共に輝く光に向かって一歩を進めた。
fin...

