フルール・マリエ



神崎様に記入してもらった書類の内容を打ち込み終えると、次のお客様が来店する前に前回までの打ち合わせ内容を復習する。

2人の印象をイメージしながら、予めイメージに合うドレスを用意しておく。

接客をしながら、次のお客様が来店するまでの間は事務仕事やお客様のヒアリングシートをおさらいする。

「じゃあ、私は次のお客様の準備に行ってくるから」

冴羽さんはいくつか書類を抱いて立ち上がると、事務所を出て行った。

冴羽さんと入れ違いに事務所に入ってきたのは真田さんで、冴羽さんは軽くお辞儀をした。

真田さんよりも、冴羽さんの方が年上だが、そこは上司と部下の関係で、真田さんは徹底している。

真田さんは半年前に本部から異動してきたのだが、年齢不詳とは言え私と同じくらいか、少し年上くらいと推理している。

30才前後で支配人の職に就くなんて、相当のやり手だと、真田さんが配属になる前から若手エースの噂話は流れてきていた。