「泣いちゃうって、あ、はは。子供じゃないんですから。でも、ちゃんと気を付けます。」
『良かった、笑ってくれて。あ、そうだ、今度、ご飯でもどうですか?』
「はい、大丈夫ですよ。いつが良いですか?」
『ん~・・・じゃあ土曜日のお昼とかどう?』
「空けておきますね。楽しみにしてます。」
『僕も楽しみにしてる。長々と話し込んじゃってごめんね。じゃあお大事に。』
「ずっと寝ていたので、沢渡さんとお話しできて良かったです。それじゃあまた。」
電話を切った。
直ぐに画面が光り、ありがとう と文字の入ったスタンプが送られてくる。
自然と頬が緩み、私も同じように、 ありがとう と文字の入ったスタンプを送り返した。
話してみると普通に良い人ではないか、と吃驚したのと、直接話す時とは違う、電話を通して聞く声は、なんだか違う様に感じて、少しだけ、ドキッとした。
またななせに返事をしていないことを思い出し、スマホを開く。
>ななせ、心配しすぎよ。沢渡さんから電話来たんだけど。
その数秒後、今度はななせから着信。
「もしもし、どうしたの?」
『やああ!!いつの間に蓮くんと連絡先交換してたの?電話の話、詳しく聞かせなさいよお。』
「うるさ、うるさ。てか興奮しすぎ。連絡先交換したのは、この前、送って貰った時、電話は当たり障りない内容だよ。」
『当たり障りのない内容って??』
