2Kの小さなアパート。

窓も同じく小さくて、夜空を時々眺めている。


あの頃の、あんな事や

あの時の、あんな思いを

今でも結構覚えていて、鏡を覗く。
顔の傷のあとは、ハンパなく残った。
でも心の傷は…

「望、バイト終わったら、こっちへ来い!!」

その人の愛が傷を少しずつ、治してくれている!

そして、アタシはこんな風におもっていて‥

―幼心にアタシはあの家で普通に暮らしたかっただけで、最後まで踏ん張った…。そう、子供だからガンバッタ。

最悪な(思い出)は7月の満月に、似ている。

オレンジ色に輝きながら、藍色の空に浮かぶから‥

そして、アタシは今夜も月を眺めている。


「守ってくれて、ありがとー! 」
そんな(アタシ)を
月が見ていて‥。


THE END