入学式から2週間、

もう2週間にして、まだ2週間。

この2週間で俺は結構クラスに馴染んだ気がする。

隣の小学校の奴らで、男女問わず、俺の名前を呼び捨てするぐらいだ。

中学での生活はとても楽しい。

新しいことだらけだ。

「なぁ、今日はどこ行く?」

最近放課後になれば勇と他、何人かで部活の見学に行っている。

「今日はバスケ部に行こうぜ。」

俺は割と走るのが得意なため、陸上部か、サッカー部か、バスケ部がいいなとは思っていた。


そして放課後、早速体育館に入るため上靴を脱ごうとすると、

「あれ、山内さん?」

体育館の外階段を登ってきた、山内がいた。

俺の心臓の切り替えが早すぎる。

すぐまたドキドキ鳴り出す。

ていうか制服姿可愛すぎだろ…!!

「あっ、秋野くんたちも見学?」

勇はすごい。
山内と普通にしゃべっている。

「おー、そうそう。なっ」

急に振り出され驚いた。

「うん。」

それしか言えなかった。

「山内さんも見学?」

「…いや、私はマネージャーやろうと思って。」

「男子バスケの?」

「うん。」

目を見開いた。
そしてすぐに俺は思いたった。


(…バスケ部に入ろう。)


バスケ部に入れば、たとえクラスが違っても確実に毎日会える。

そんな単純な理由で決めた。

なぜ山内が男子バスケ部のマネージャーか、
理由も知らずに。