夏休み_____
長すぎる上、暑くて暇だと思っていたけれど、
やっぱり夏休みは嬉しい。
7月中には宿題を終わらせるという、
謎のモチベーションのもと俺は宿題をしていた。
…しかし多い、多すぎる。
ラジオ体操もだ。
なぜ毎日行かなければ行けないのだろうか？
しかも7月の初めは学校に行かなければならない。
中学生が来て、勉強会と水泳教室がある。
そこで分からない宿題を教えてもらうというわけだ。
まあ強制ではないだろうと思い、俺は行かなかった。
しかし、
1つ結びの幼なじみが何度か誘いに家まで来た。
そしてわざわざ直接報告してきた。
「ガリ勉がかすみちゃんに告白して、付き合い始めたらしいよー。」
しかし
あんなにぐだぐだ悩んでいたのに、
あんなに焦りやもどかしさ、嫉妬を抱いていたのに、
いざこのようなことを聞くと
すんなりと受け止めることができた。
夏休み中だからだろうな。間違いない。
終業式以来、俺は山内に会っていない。
「うちのマドンナが会いたがってたよー。」
ついでに1つ結びの幼なじみがそういったため、
少し、揺らいだ。
考えてみれば、うちの学校のまどんな様だぜ？
俺はもったいないことをしているのかもしれない。
そんなことをぼやっと考えていたら、
「アンタ夏休み中にちょっと体鍛えてみたら？」
なんて、
中3の姉貴に言われたもんだから、
なんとなく俺はそうしてみた。
もちろん学校には1回にも行かなかった。
夏休み中だ。行く必要ない。
…本当は会いたくない、って気持ちが事実ではある。
初恋ってこの程度のものなんだろうか。
