作戦その2____
…といきたいところだが、
雑巾絞りから帰って来た山内と、ガリ勉までもがセットで教室に帰ってきた。
本当にガリ勉はなんのつもりだ。
やっぱりあいつも山内のことが好きなのか?
…いや、2人は本当につきあっているのか?
ガリ勉は、
考えてみれば、あいつは1年生の時からクラスが一緒だった気がする。
だが話した記憶がない。
その上興味もなかった。
しかし今回は違う。
本当にガリ勉が気にくわない。
俺、本当にどうしたらいいのか分からない。
気持ちがなぜか焦る。
ただ、2人の仲睦まじい姿を見つめるだけ____
…見なきゃいいのにな。
「おーい、さっさと掃除の場所に行けー。」
担任の先生の声で我に返った俺は、
すぐさま後ろを向いて走って教室を出た。
「廊下は走るなー。」
そんなの知るか。
俺はひたすら走った。
なんだかもう、運が味方してくれない。
この時まではそう思っていた。
俺を見つめる女の子がいることも知らず____

