「おーい。授業終わったよー。」
「………んあ?」
俺はマジで爆睡していたらしい。
わざわざ1つ結びの幼なじみが起こしに来てくれた。
やっぱり少し眠ると頭も心も軽くなった気がする。
俺は眠りながら考えていたことを実行しようと決意した。
それは、山内に話しかけること。
やっぱり初めの1歩を踏み出さなければいけない。
5時間目が終わってそうじの放送が流れると共に、
みんな机を運んだり、各場所へ移動したりする。
山内は教室掃除だ。
…ついでにガリ勉も。
よし、話しかけるぞ。
作戦は1つ。
それは、わざとぶつかって謝ること。
…ガキくさいかな?
いや、この際はそんなことどーでもいい。
俺は後ろ向きに机を運ぶ山内の方へ近づく。
ドンッ!
( ぶつかった!!!!!! )
…と思ったら、山内とぶつかる1歩手前で
同じく机を後ろ向きに運ぶまどんな様とぶつかった。
「わっ、ごめんね!!痛くなかった?」
「あっ、ああ大丈夫。」
すごく謝るまどんな様。
山内はせっせと机を運び、今から洗いにいくのだろう、雑巾を持って出て行った。
失敗だな。

