「ごめん、俺。最近、最近実伶奈のことほったらかしで、なにもしてやれてなくて。でも、そのくせ今朝、…佐川と喋ってただろ。……なんか、イラついて」
自分勝手で、ごめんね。
細野はそう呟いたけど。
「ほーその!私は嬉しいよ。だって、それ嫉妬でしょ?それって、細野が私のこと好きって思ってくれてる証拠でしょ。ね、なんだか嬉しくなってきた」
ねえ、ほんとに嬉しいの。
私、そりゃほっとかれて寂しかったけど。
細野の嫉妬で大満足。
なんかもうそんなのどうでもよくなっちゃった。
「いや、でもほんとなんかかっこ悪いし」
「うーん…じゃあ、私のわがままに付き合ってくれる?」
「わがまま?」
「クリスマスに細野のおうちでデート!」