貴方に内緒の恋してます。






「まだ、少しありますけど…でも、なんとか半分は終わりましたよ。」

「おっほん。そうみたいだな。それじゃ、この出来たプリントを運ぶから作業を続けなさい。」


すぐに厳しい顔に戻して、さっきまでの伊藤先生に戻る。
なんだか、変な感じ。


今まで手伝いしてたらお礼とか言われるのに、伊藤先生からは何も言われなかったからだろうか。


「先生、お礼とか無いんですかー?」

「何言ってるんだ。あるわけないだろ。」


え。うそ。まじで!?


私は驚きのあまり声が出なかった。
伊藤先生は私のまとめたプリントを持って出ていった。


私は不機嫌になりつつも最後までプリントをまとめ続けた。


準備室の前を通り過ぎる生徒の足音が少なくなって、誰も通らなくなった頃私はやっとまとめ終わった。


「よぉし!終わったぞー!!」


一人叫んだそのすぐ後に、伊藤先生が帰ってくる。
私はそそくさと帰ろうと鞄を持って出ていこうとした。


「待ちなさい。」

「もう終わりましたよ?」

「君、名前はなんて言うんだ。」

「菅野望です。二年です。」

「菅野さん、ありがとう。それと、お疲れ様。帰っていいよ。」


先生はそう言って最後のまとめ終わったプリントを持って慌てて出て行った。