貴方に内緒の恋してます。






軽く一時間は過ぎただろう。プリントの山も半分を過ぎていた。


「あと少しーー。」


一人で叫んで、壁に吸い込まれていく。
でも、なんでかそれが嫌いじゃない。


『ねえねえ、伊藤先生ってかっこよくなかった?』

『わかる!彼女いるのかな?』

『そりゃ居るでしょ!あー、でも居てもアタックしようかな!』


準備室を通り過ぎるときの会話が私の耳にも届く。


たしかに、あの顔だからな。彼女とか居そうだよね。
それに、彼女の前では案外優しかったりして…


そんな想像をしているとなんか、面白くて笑えてきた。


「ぷっ!アハハ!ないない!」

「なーにがないのかな。」


え?まって。また聞かれてた?
なんで、今日はこんなにもついてないんだよ!!


「先生、職員会議終わったんですか?」


私は声を震わせながら振り返った。
先生は笑ってもなく、安定の怒り顔。


「さっきね、終わったんだよ。それで、プリントはどのくらい…って、半分以上出来たのか。」


あ、驚いてる!


私は怒った顔以外を見れて嬉しくて笑いそうになる。
でも、また笑ったら何か言われるだろうから我慢した。