4月になり、私は高校2年になった。
新入生の初々しい姿に私も先輩らしくしなきゃって背筋を伸ばす。
「おはよー!みら!」
「あー、美香!あんたここ受けてたんだ!」
「当たり前でしょ!みらが居るとこに一生ついてくんだからね!」
一個下の花野美香(Hanano Mika)は、幼なじみで少し生意気な所があるけれどそこがまた可愛らしかった。
あ、でも美香が居るってことは…
私の嫌な予感は的中した。
「おい!お前、美香から離れろよな!こいつは俺のなんだぞ!」
「ちょっ!離してよ!私の彼氏じゃないでしょうが!!」
やっぱり…
突然現れたのは自称美香の彼氏と名乗っている寺戸鈴太(Terato Rinta)だった。
可愛らしい顔でそれも整っているから女子にモテモテなのだが、生憎このありさまだから残念男子でもある。
「鈴太、あんた美香離れしなさいよ。」
「お前に関係ないだろ。」
「お前って…いつものことだけど、学校ではほんとにやめてよね。一応先輩なんだからね。」
「そんなの、知らん!ほら、美香行くぞ!」
そう言って鈴太は美香を連れて教室に戻って行った。
なんか、どっと疲れたーー。