後はサイドのゴールとボールのチェックをして……。


「ナイッシュー!桜田うめぇ!!」


そんなことを考えていると、気づけばやることを終えた生徒会メンバーが遊び出していた。


「ちょっと遊んでないでちゃんと……」


みんなを注意しようとした時、

宇佐美くんが私のくちびるに手をあてる。


「シ―ッ。たまにはいいじゃないですか?

みんな頑張ってるんだし。遊びながらチェックは十分出来るでしょう?」


「それは……」


確かに、そうかもしれない。

前の私だったら、断固として聞かなかっただろう。

だけど、宇佐美くんを見ていて真面目にやることだけがいい事だとは言えないってことを最近知った。


「そうよね……」


私は小さくつぶやくと、みんなに声かけをした。


「みんな、遊んでもいいけど、ちゃんとチェックもすること!」

「はーい!」