「……で、どこ行くんだ?」
「ま、その辺ふらつくだけだよ。駅周辺とか学校周辺なら行かなくてもいいだろ?とっておきの場所連れてってやるよ」
「とっておきの場所?」
まあまあ、と言いながら着いてこいというふうに移動する
東京暮らしが長かった秋斗にとって最初仙台に来たときは戸惑った
都会と違い自然豊かで雰囲気もやんわりした感じだ
大学も仙台の学校に通い始めたときに一番に声を掛けてくれたのは早瀬だった
「そいやお前あんま学校の話しないけど慣れたのか?」
「ん?あぁ、まあな。早瀬とも上手く付き合ってるよ。いい奴だし」
「早瀬くんいい子だもんなー。また連れて来いよ。っと着いたぞ」
「ここ…」
翔也が連れてきたのは少し高台の場所にある丘だ
仙台市の街並みが一望出来る場所だ
仙台育ちの翔也と叶実が幼いときから見てきた景色に秋斗は驚く
東京とは違って低い建物や色鮮やかな景色
空気も全然違っていた
そして無意識にこう思ってしまった
(いつか千咲ちゃんとこの景色を見たい…)
そんなことを考えながら少し微笑んながらいつの間にかその景色の写真を撮っていた
いつかみんなで……


