青い空、白い雲...
屋上から見上げる景色は世の中とは違い、綺麗だった

茶髪のロング、ピアス、紺のチェックのミニスカ、第二ボタンまで開けたYシャツ。
緩めの赤のチェックのネクタイ。


「―――帰ろ。」

ゆっくりと起き上がり、屋上を出る
上を見上げるとまだ授業中らしい

錆びた階段を上っていく
そこには“雨宮”の表札。

「ただいま。」

父親は事故死。その後、母親は男作って家を出て行った
だからあたしは1人暮らし。
元々、母親は男好きでお父さんと喧嘩してたから...

あたしはお父さんが亡くなった日から愛なんてないって思った
だから愛なんて信じない

誰とも一線を置くんだって。

「芳ちゃん。」
「…マキかよ」

あたしの家の隣に住んでるちっこい奴。
中学生らしーけど親の都合で行けないんだって。

つーか、家庭内暴力って奴?

「ねー、置いてよ」
「嫌。あんた置くとあたしまであんたの親に殴られるんだもん」
「どうして?友達じゃん」
「じゃねーし。てか、どけ」

あたしはマキをどかせて部屋へと入った
しばらくするとマキの父親の声が聞こえた

連れ戻されたんだな。と