翼くんが頭をかきながら
「俺さ、落ち込んだ時よくここに来るんだ。
自然に囲まれてるからか、なんか落ち着くだろ?
だから、氷菜ちゃんもここに来れば少しは落ち着くかなって思ったんだけど……余計なお世話だったな」
困ったように微笑む翼くん。
そんなことを考えていたなんて……。
「ご、ごめん……全然気付かなかった……。
本当に、私もここに来ていいの?」
そう聞くと、さっきの表情が嘘みたいにいつものニコニコした笑顔に戻って……
「おっ!気に入ってもらえた感じ?」
そんなことを言う。
改めてその神社を眺める。
確かに、自然に囲まれてて物静かでなんだか落ち着く……。