「蒼空くん、顔色悪いけど大丈夫?」


私が声をかけると笑顔で「平気」と答える。



だけど、やっぱりどこか無理しているような·····?




とうとう私たちに順番が回ってきてしまった。



「楽しみだね!」


ワクワクしている私とは反対に


「やっぱ無理かも····」


不安な声を漏らす蒼空くん。



ジェットコースターは発車して、蒼空くんの悲痛な叫びが園内に響き渡ったのだった。







乗り終えたあと、蒼空くんはベンチに寝転んで休んでいた。



「もう〜っ、苦手ならそう言ってくれれば良かったのに」


「彼女が乗れるのに彼氏である俺がジェットコースターに乗れないなんてかっこ悪いだろ·····」



そんなことを言う蒼空くん。




彼女、彼氏·····。



その言葉を言ってくれた蒼空くんに胸が高鳴る。




改めて実感する。



私たち、付き合ってるんだね·····。