「おはよう、夏美ちゃん……」
「あら、今日はポニテなのね」
早速そこに突っ込んでくる夏美ちゃん。
理由が恥ずかしいこともあって、あまり触れて欲しくなかったのに。
「うん。昨日、髪乾かすの忘れちゃったせいで寝癖が直らなかったの」
「ふーん……なんか、雰囲気違くていいね」
夏美ちゃんは私のことをマジマジと見たあとそう言った。
「……もう!お世辞はいいから、早く行こ!」
照れ隠しでそう言って……
夏美ちゃんの腕を引っ張って家を出た。
正直、驚いた。
夏美ちゃんがそんなことを言うなんて。
夏美ちゃんは思ったことをズバズバ言う性格。
嘘なんてつかないし、正直者だ。
だから、そんな夏美ちゃんに言われるとドキッとしてしまう。