「·····蓮と、セックスしたんじゃないかってこと」
えっ·······?
いま、何て······?
私と、蓮が·····?
キスマークだけでそんな風に思われちゃうんだ····。
えっ·····。
それって、つまり·····
「蒼空くんが急に帰った理由って·····」
私がそこまで言うと
「おそらくね」
夏美ちゃんがそう断言した。
蒼空くんは私が蓮と一夜を過ごしたって
勘違いしている······。
そんな誤解、早く解かないと·····!
「夏美ちゃん、私っ·····」
「分かってる。誤解を解きたいんでしょ?
先生にはあたしが上手く言っといてあげる」
やっぱり、夏美ちゃんには何でもお見通しなんだ。
「うん、ありがとう!
行ってくるね!」
私は夏美ちゃんに元気にそう言うと
屋上から飛び出した。