「そっか······
氷菜は夏美ちゃんに嫉妬してるんだね。
蒼空を取られたくないって思ってるんだろ？」



嫉妬·····。


夏美ちゃんに取られたくないって思ってるのは
正直、そうなんだけど······。



そっか·····。

これが、嫉妬なんだ·····。




「うん······。私、夏美ちゃんに
蒼空くんを取られたくない······。
私は蒼空くんのことが······んっ！」




そこまで言いかけた所で突然

私の口は柔らかいものに塞がれた。





何が起こったのか分からなかった。






だけど、目の前には蓮の顔があって····





私は蓮に────キスされていた。









「んっ·······っ！」




角度を変えながら何度も何度もキスをする蓮。






お願い、蓮っ·····！



もうやめてっ·····！




そんな思いを込めて必死に抵抗するけど




「んんっ······んっ·····！」




蓮からのキスはどんどん激しくなっていき

蓮の舌が私の口の中に入ってきて絡まる。





意識がトロリとしてくる。




嫌なのに、身体は素直で······。




私のファーストキスはこんな形で

簡単に奪われてしまった───。