何かをしていないと昼休みの光景が蘇ってくる。
蓮と明音ちゃんがキスをしていた、あの光景が。
明音ちゃんは学校で一番人気のある女の子。
ほとんどの男子が明音ちゃんを狙っている。
そんな明音ちゃんが蓮を好きだなんて……。
そんなの、私に勝ち目なんてないじゃん。
蓮もきっと明音ちゃんが好きだ。
だって、拒んでなかったし……。
………って、私には関係ないし!
私ってば、何で蓮のことなんて考えてんのよ!
諦めるって決めたのに。
だけど……、やっぱり私は……。
自分でもどうしようもないくらい蓮が好き……。
大好きなんだ。
だから、忘れられるわけがない。
諦めるなんて、無理なんだよ。