そして、呟く。




「そんなに蒼空が気になるか····」




「ちっ、違うのっ!私は、ただ····」




俺が呟いた言葉に氷菜は必死に否定する。




傷付けたくない···とでも思ってるんだろうな。



そう思った俺は


「俺は平気だよ。
言っただろ?氷菜を恨んだりしないって」



昨日、公園で言ったことを思い出させる。



「だけどっ·····」



そこまで聞いたところで氷菜の言葉を遮る。




「蒼空なら外じゃなくて3階にいるよ」



蒼空のほんとの居場所を教えた。



「えっ·····?」



氷菜が目を見開いて驚いている。



「レストランで蒼空がスマホをいじってたのは
俺に「別行動したい」って伝えてたからなんだ」



レストランでのことを簡単に説明した。




「そうだったんだ·····」



蒼空のことで何か気にしている様だった。




だから、俺は·····




「気になるなら行って来なよ。
俺はもう1回、ペンギンに会ってくるから」




笑顔でそう言った。




変な心配はさせたくないから。






「ごめんなさい····すぐ戻るね!」






氷菜は謝って蒼空がいる3階へと駆け出した。