玄関には夏美ちゃんの姿があった。


「夏美ちゃん、ごめんね!」


「遅い。なーんて、毎回の事だからもう慣れちゃったわよ」


そんな夏美ちゃんの言葉に頬笑みを浮かべる。

クールな性格で何だかんだ優しい夏美ちゃんは私の唯一の親友である。


「氷菜ー、お弁当ー!」


「あ、忘れてた!夏美ちゃん、ちょっと待ってて!」


「はいはい」


夏美ちゃんが呆れたように返事をする。