「そんなに蒼空が気になるか····」
「ちっ、違うのっ!私は、ただ····」
蓮が呟いたその言葉に私は必死に否定する。
蓮を傷付けたくない·····。
「俺は平気だよ。
言っただろ?氷菜を恨んだりしないって」
「だけどっ·····」
そこまで言ったところで蓮の言葉に遮られる。
「蒼空なら外じゃなくて3階にいるよ」
「えっ·····?」
どういうこと·····?
「レストランで蒼空がスマホをいじってたのは
俺に「別行動したい」って伝えてたからなんだ」
「そうだったんだ·····」
それを聞いて安心する私。
でも、どうしてあんな嘘を····?
それに、3階に何があるんだろう····?
「気になるなら行って来なよ。
俺はもう1回、ペンギンに会ってくるから」
優しい笑顔で蓮がそう言う。
「ごめんなさい····すぐ戻るね!」
私は蓮に謝って蒼空くんがいる
3階へと駆け出した。