カーテンの隙間から差し込む光──


眩しくて目が覚めてしまった。





まだぼんやりする意識の中

時間を知りたくて手探りでスマホを探す。





確か、この辺に····



「あった····」




スマホの画面を開くと時刻は
9時30分と表示されていた。






結構寝れたかも····。


いつもは8時には起きてしまうから。




「蓮たち、ご飯食べるかな····」




そんなことを考えながら
ベッドから降りて、リビングへと向かった。









リビングに行くと、誰かがソファに座っていた。




見覚えのある後ろ姿。


ずっと見てきたからすぐに分かる。






「········蓮?」





私のその声に蓮が振り向いて





「あっ、氷菜、おはよ」




前のような笑顔を向けて言った。




やっぱり蓮は早起きだね····。



何となく、起きてるだろうな···とは思っていた。





「おはよう。何時に起きたの?」



気になって聞いてみた。





「うーん····8時くらいかな」



「うわぁ·····相変わらず、すごいね」




学校が休みの日なんて、早く起きれないし
起きようとも思わないのが普通なのに·····。




「中学の時の部活の余韻が残ってるだけだよ」




その頃を思い出しているのか、楽しそうに言う蓮。





「それでもすごいと思うけどなぁ····」





そんな事を言いながら台所に行く。




「蓮、ご飯とか食べる?」



「そういえば、お腹空いたかも。
昨日のハヤシ、まだ残ってる?」





あっ、そっか。

昨日、ハヤシライスだったんだ。




てことは、その残りを食べればいいのか···。



作る気満々でいた自分が恥ずかしい····。





「えっと、いま温めるから少し待ってて」



「ほーーい」




IHをつけて、時々混ぜながら温める。






そういえば、蒼空くんはまだ寝てるのかな?