そして、ものの数分で神崎が来た。
本当に速攻で来た····。
「そんなに急がなくても良かったのに」
「いや、急いではないよ。小走りでは来たけどな。
氷菜の家からここまでそんなに遠くないからさ」
「ふーん····」
思うことはたくさんある。
もし、このままそこに行けば
幼馴染みの正体が彼女だと分かる。
でも、分からずにいるよりずっといい。
「蒼空?行くぞ?」
「あ、ああ····」
公園を抜けたところで思い出した。
「神崎、ちょっと寄りたい所があるんだけど」
「寄りたい所?」
俺たちはアクセサリー屋に来ていた。
「誰かにプレゼントでも買うのか?」
「まぁ、そんなとこ」
彼女に似合うものはないか必死に探した。
数分後──。
気に入った物を発見した。
きっと、すごく似合うと思う。
それを購入して神崎の案内のもと
神崎の幼馴染みである氷菜の家へと向かった。