「蓮のこと、ちゃんと見るから·····
だから······頑張ってよね!」
とびっきりの笑顔で明るく氷菜は言った。
久しぶりに見たその笑顔は
あの頃と全く変わっていなかった。
「氷菜·····
絶対、信じさせてやるからな!」
そう言って、2人で笑い合った──。
まるで、あの頃に戻ったみたいだ·····。
空には夕日が出ていた。
「ふぅ····そろそろ帰るか」
俺のその言葉に氷菜は頷いて。
あの頃のように2人で
たわいない話をしながら帰った。
もう、この関係を壊したくない。
絶対壊さない。
俺は氷菜だけを想い続けるから
だから、ちゃんと見ててくれ。
例え、氷菜の気持ちが俺に向いていなくても
俺は氷菜を恨んだりなんて絶対にしないから。
何なら、応援してやるから。
だから、ずっと笑っててくれ──。