しばらく、ブランコに座ってぼーっとしていると
「······悩み事?」
ふいに後ろから話しかけられた。
振り返るとそこには──
俺と同い年くらいの男がいた。
そいつは妙に綺麗で男とは思えなかった。
色白の肌、整った顔つき、
サラサラな黒髪が印象的だった。
たぶん、相当モテるんだろうな····。
そんなことを思う。
「ちょっとな····」
そう呟くとそいつは俺の隣のブランコに座って
「悩み事は1人で抱え込まないで誰かに話した方が
少しは楽になると思う。俺でよければ聞くけど?」
そんなことを言う。
見ず知らずの俺なんかの悩みを聞くとか
どんだけお人好しなんだよ、こいつ····。
でも、確かにその通りなんだよな。
1人で悩んでいても解決策なんて
何も思いつかないしな·····。
そう思った俺はこれまでの事をそいつに話した。