しばらくして、私は自分の部屋に戻った。
テーブルに広げてある日記帳が目に入って私は久しぶりに今日のことを日記に綴った。
【 10月18日(月)
今日は夏美ちゃんと翼くんと仲直りをした。
蓮とも、あの頃のようにまた話せるようになった。
そして、何より。
彼の名前を知ることができた。
瀬川 蒼空(せがわ そら)くん。
星ヶ丘展望台で偶然出逢った人。
ネックレス、ありがとう。
大切にするね。
なんでオレンジのチャームなのかは謎だけど、可愛いから許します(笑)
蒼空くんは急に現れるからほんとに心臓に悪いけど困っている時にいつだって助けてくれる私のヒーローです。本当にありがとう😊
こんな幸せな1日を過ごせたこと私はずっと忘れない。
これも全部、蒼空くんのおかげだよ。
本当に、本当に───ありがとう。 】
「こんな感じでいいかな?
ふわぁ~っ……そろそろ寝ないと……」
明日は祝日だから学校はお休み。
特にする予定もないんだよね。
「明日もいい日になるといいなぁ……」
そんな独り言を呟いて
───私は眠りについた。