なんか、新鮮な反応で可愛い。
「蒼空くんの方が可愛いよ……」
心の中で呟くつもりが声に出てしまったようで。
蒼空くんがものすごく睨んでいる。
でも、その顔すら可愛くて……。
「ぷっ……あはははっ!」
私は思いっきり笑ってしまった。
「失礼な奴……さっさと寝なよ」
そう言い残すとバサッとパーカーを私に被せて中へと入って行く。
怒らせちゃったかな?
でもこうしてパーカーをかけてくれるのを見ると、本当にどこまでも優しいんだなって改めて実感する。
蒼空くんにはいつも助けられてばっかり。
蒼空くんの言葉でたくさんの人が励まされる。
それがなぜか他人のことなのに自分の事のように嬉しいんだ。
蒼空くん。
いつか、君の悩みを聞かせてね?
私、君のためなら何だってするから。
君の力になれるように頑張るから。
夜空を見ながら、そんなことを思っていた。