あなたに恋のお届けものです

***

「ピンポーン」 

一人で家にいた私はインターホンの応答ボタンを押した。宅急便かな?

「はいっ。」
相手は若くて超美人な人だった。


「こんにちは。株式会社キューピッドです。藤川真由子様にお届けものです。」

株式会社キューピッド?宅急便じゃないの?

「株式会社…キューピッド?」

記憶を一生懸命にたどる私を無視するかのように女の人は言った。

「藤川真由子様ですか?株式会社キューピッドから運命の恋のお届けものです!」

そういえば、こんなやり取りしたことある気がする。 
そう、確か…ゲームを届けにきたとき!

「もしかして、学園ラブストーリーの?」
「はい。そうです。お久しぶりですね。」

美人なお姉さんも、届けに来てくれた人だった。

そして、本来ならついさっき会ったことになっているのに「お久しぶりです。」って。