店内に戻ると、植村さんはジョッキを片手に店主と楽しげに話していた。
「ごめんなさい」
椅子に腰掛けると、植村さんは私の方に顔を向け「大丈夫だった?」と尋ねた。
「・・・・・・はい。でも、そろそろ帰らないと」
「え?もう?さっき飲み始めたばっかりなのに」
植村さんは腕時計に目をやると残念そうな顔でうなだれる。
「もうお店に来てから二時間も経ってるからさっきってわけでもないわね。私はもうしばらくここで飲んでるわ。和桜ちゃん、また来週からがんばりましょうね」
「今日は本当にすみません。また仕事一段落したらゆっくり飲みに行きましょう」
バッグから財布を取り出た私に、植村さんは眉をひそめて首を横に振る。
「今日は私が誘ったからいいのいいの!そんな大して飲んでもいないし」
「でも」
「ほんと、大丈夫。たまには先輩面させてよ」
植村さんは明るく笑いながら私の肩を軽く叩いた。
いつも私に気遣ってくれる彼女に申し訳ないと思うけれど今日は甘えさせてもらって、また今度ちゃんとお礼しよう。そんな植村さんが大好きだと思いながらペコリと頭を下げる。
「ありがとうございます。じゃ、お先に失礼します」
私はバッグに財布を戻し店を後にした。
「ごめんなさい」
椅子に腰掛けると、植村さんは私の方に顔を向け「大丈夫だった?」と尋ねた。
「・・・・・・はい。でも、そろそろ帰らないと」
「え?もう?さっき飲み始めたばっかりなのに」
植村さんは腕時計に目をやると残念そうな顔でうなだれる。
「もうお店に来てから二時間も経ってるからさっきってわけでもないわね。私はもうしばらくここで飲んでるわ。和桜ちゃん、また来週からがんばりましょうね」
「今日は本当にすみません。また仕事一段落したらゆっくり飲みに行きましょう」
バッグから財布を取り出た私に、植村さんは眉をひそめて首を横に振る。
「今日は私が誘ったからいいのいいの!そんな大して飲んでもいないし」
「でも」
「ほんと、大丈夫。たまには先輩面させてよ」
植村さんは明るく笑いながら私の肩を軽く叩いた。
いつも私に気遣ってくれる彼女に申し訳ないと思うけれど今日は甘えさせてもらって、また今度ちゃんとお礼しよう。そんな植村さんが大好きだと思いながらペコリと頭を下げる。
「ありがとうございます。じゃ、お先に失礼します」
私はバッグに財布を戻し店を後にした。



