おいしいお酒とお料理に舌鼓を打ちながら、そして展示会の話や編集部の山田さんの話に突っ込みを入れながらなごやかな時間が過ぎて行く。
「ねーねー。こないだ見つけたんだけど」
そう言って、植村さんは自分のスマホを開き何やら検索してその画面を私に見せた。
どこかのサイトのニュース記事。
「この人ってさ、こないだの展示会で和桜ちゃんと親しげに話してたイケメンじゃない?」
ドクン。
その記事には、『吉丸家京友禅継承者がパリに発つ前に請け負った最後の仕事』と題しており、美しい和のデザインがほどこされた友禅の着物の前に立つ醍が映っていた。
忙しい合間を縫って、吉丸の仕事も引き受けていたんだ。
その着物のデザインは古典柄だけどどことなく醍の言う今に通じる柄でもあった。
「すごい」
思わず声が漏れる。
「すごいわよね。この若さで。って、この人、まさか和桜ちゃんの知り合いじゃないでしょうね?だったらそっちの方がすごいんですけど」
植村さんは私の次の言葉を待ちながら、食い入るような目で見つめている。
「そ、うかもしれません」
「そうかもしれないって、知り合いでしょう?」
「まぁ。知ってるっていえば知ってます」
「それってすごくない?だって、あの京友禅の吉丸の御曹司で、しかも今をときめく話題のイケメンじゃない?」
そんな有名人なの?
「そうなんですか?」
「え?まさかそんなことも知らないでお友達してたの?」
お友達・・・・・・。
その言葉に思わずびくんと反応してしまう。
「ねーねー。こないだ見つけたんだけど」
そう言って、植村さんは自分のスマホを開き何やら検索してその画面を私に見せた。
どこかのサイトのニュース記事。
「この人ってさ、こないだの展示会で和桜ちゃんと親しげに話してたイケメンじゃない?」
ドクン。
その記事には、『吉丸家京友禅継承者がパリに発つ前に請け負った最後の仕事』と題しており、美しい和のデザインがほどこされた友禅の着物の前に立つ醍が映っていた。
忙しい合間を縫って、吉丸の仕事も引き受けていたんだ。
その着物のデザインは古典柄だけどどことなく醍の言う今に通じる柄でもあった。
「すごい」
思わず声が漏れる。
「すごいわよね。この若さで。って、この人、まさか和桜ちゃんの知り合いじゃないでしょうね?だったらそっちの方がすごいんですけど」
植村さんは私の次の言葉を待ちながら、食い入るような目で見つめている。
「そ、うかもしれません」
「そうかもしれないって、知り合いでしょう?」
「まぁ。知ってるっていえば知ってます」
「それってすごくない?だって、あの京友禅の吉丸の御曹司で、しかも今をときめく話題のイケメンじゃない?」
そんな有名人なの?
「そうなんですか?」
「え?まさかそんなことも知らないでお友達してたの?」
お友達・・・・・・。
その言葉に思わずびくんと反応してしまう。



