「本当はこっちだろ?」


目の前に差し出されたのは
さっきもらったクマと
同じ袋に入って、また綺麗に
ラッピングをされた何かだった。


訳が分からず首を傾げていると


「いいから、開けて。」


言われるがまま
中身を確認すると


「…っ!これ…!」


私が眺めていた
お揃いのキーホルダーだった。


「どうして…っ」


陽輝はふふんと得意げな顔をした。


「実は俺、姫奈の事なら
何でもわかっちゃう体質。」


なんてふざけてるけど
耳が真っ赤だよ…。


きっと私、相当欲しそうな顔してたんだね。
それに陽輝は気付いてたんだ。


「何それ?エスパー?」


陽輝がふざけるから
私もふざけて返した。