ひと夏の恋をキミと

「私、天然じゃないし!」


「じゃあ、分かってる!?
今日の姫奈、いつもより
数倍可愛いって事!!」


…え?


可愛いって…言った…?


「そうやって下から見上げられると
上目使いになるから
可愛さ増すの!分かる!?
俺も男だからな!
って、俺は何を言ってるんだ…。
こんな事言うつもりじゃなかったのに…。」


道の途中でしゃがみこんで
頭を抱えている。


その横で私はニヤケが止まらない。


だって陽輝が私の事
可愛いって言ったんだよ?


例えお世辞だとしても
緩む頬は抑えられない。


必死でその緩んだ顔を
戻そうとしていると
急に陽輝がスッと立ち上がって
私の目を真っ直ぐに捕えた。