ひと夏の恋をキミと

目が覚めるとそこは
私が通っている病院のベットだった。


「姫奈…?」


お母さんが目を真っ赤にして
ベットの横に座っていた。


「私…。」


「海で発作を起こしたみたいよ。
陽輝君が慌てて運んできたわ。」


そっか…。


陽輝に迷惑かけちゃったね。


「…陽輝は?」


「姫奈の所にいるってずっと
言ってたんだけど帰ってもらったわ。
『どこが悪いんですか?』って聞かれたから
自律神経のバランスが少しだけ
崩れてるって言っておいたけど…。」


お母さんは難しい顔をしてる。


「姫奈、お母さんね
陽輝君に感謝してるの。」


何だろう、いきなり…。


「陽輝君がバイトに来てくれて
姫奈はよく笑うようになった。」