ひと夏の恋をキミと

陽輝Side


大樹に誘われた海の家のバイト。

行って良かったと本当に思った。

海の家を経営してる人たちの娘。
姫奈ちゃん。

背はそんなに高くないけど
長い脚に白い肌。

綺麗に伸びたロングの黒髪。

少し大人びた雰囲気。

そんな彼女に一瞬で目を奪われた。

誰が見ても彼女を”可愛い”か”綺麗”と
評価するだろう。

そんな容姿を持っているのに
飾ってなくて素直なのに
どこか切なげで
心から笑っていない気がした。


そんな第一印象の彼女が
俺を見て笑ったんだ。

さっきまで見てたのとは違う
心から笑ったっていう感じの笑顔。


その笑顔で俺は恋に落ちた。

もっとその笑顔を向けてほしい。
俺が笑わせたい。