ひと夏の恋をキミと

あれから4年。

俺は医学部を首席で卒業し
晴れて医者となった。

って言っても研修医だけど。


俺は腫瘍内科医の資格を取る。


俺が選んだ病院は
姫奈が入院している病院。

時間が出来たらいつでも
姫奈に会いに行けるように。


姫奈の担当の山川先生が
是非にと声を掛けてくれたのもあって
先生の下で働くことになってる。


「桜を一人で見るのはもう何回目だろうな…。」


そう声を漏らしながらも
今年の桜も写真に収める。


「青山君。」


「…サラさん。」


「一人で桜の写真なんて撮って。」


クスッと笑う彼女は
1つ上の先輩のサラさん。
サークルで知り合った。


「卒業祝いにご飯どお?」


こうしてよく俺の事を誘ってくる。


「俺には愛する子がいるんで。」


決まってこう答える。


「…ほんとに、結局一度も折れなかったわね。
初めてよ、男にフラれるの。」