めんどくさいし、
何とも思ってなかったから
何も言わなかったけど。


今は違う。


俺は、姫奈にだけ
触れていたいんだよ。



今は昼休み。
声を荒げた俺に無数の視線が突き刺さる。


そんな中ある人物が俺に話しかけてきた。


「…陽輝。」


大樹だ。


「…なんだよ。」


俺は最近大樹ともまともに
話していない。

と言うよりも俺が一方的に避けてる。


姫奈の話題を出されるのが怖くて。


情けないな。


こんな弱っちい奴じゃ、
姫奈の隣にいる資格なんてないよな…。


「あのさ、姫奈ちゃ…」
「姫奈の事なら聞く気はないし話す気もない。」


俺は大樹の言葉を遮り
その場を立ち去ろうとした。